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居酒屋開業の資金計画について

さて、前回まで2回に分けて「コンセプト」について触れてみました。
このブログを書いているのは販促会社の人間ですので、正直、販促についての事をドンドン書き連ねていきたいのがホンネなのですが、よくよく考えて、「物には順序がある」と言う事で、コンセプト作りからの「事業計画策定」の流れに沿っていきたいと思います(販促については随時書き足していきます。)よろしくお願いします。
ではまず「資金計画」から、付随する「売上計画」までを考えていきましょう。

■「資金計画」とは?

ではさっそくですが、資金計画とは?お店のコンセプトが決まった前提で進めますと、


 

 ①「コンセプトを基にお店を作ろう。さて、お店が作るのに何に幾らかかる?」
 ②「お店を営業してどれくらいの売上が出るだろう?」
 ③「毎月これくらいの売上があがりそうだ。最終的に利益は幾ら残るかな?」
 ④「出た利益の中から借りたお金を返さなきゃ。月々幾ら返す事になるかな。」


 

こういった事を綿密に組み立てていく事が「資金計画」です。ちなみに、①〜④までをそれぞれ、

①投資計画 ②売上計画 ③損益計画 ④返済計画

と言います。一応覚えておいて下さいね。

■資金計画において大切なこと

何分「お金」に関わる事ですから、この計画がもの凄く重要なものである事はご説明しなくてもお分かりだと思います。要点だけお話ししますと、

何度も何度も計画は練り直し、見直す事と「客観性」を持つ事

この2つは特に注意をしていただきたい部分です。平たく言いますと、

安易な予測と見通しで見切り発車をするとキケンですよ!

という事です。この計画に抜けや漏れ、大きな誤算があると、こうなる可能性があります。

 ①「お店は作ったけど、思った以上にお金がかかったなあ。アレとアレが計算に入ってなかったし…どうしよう。」
 ②「オープンしたけど、予想よりお客さん入らないなあ。考えてた売上の半分位しかない…大丈夫かな。」
 ③「利益があんまり出なかった…。でも毎月の返済がこれだけあるから払ったらマイナスだ…。困ったぞ…。」
 ④「もう何ヶ月も赤字だ…仕入のお金もないし、バイト代も払えない…居酒屋、もう閉めよう…トホホ。」

かなりのどん底ルートですね。ちょっと極端な感じですが、でも起こりえなくはない流れなのです。
①の様に、開業までの予算を甘く見積もると、予想外の出費により、その後の運転資金などにしわ寄せが行きます。
②の様に、売上の予測を見誤ると、収益の見通しが立たなくなり、ますます運転資金などのお店の体力を削がれます。
③の様に、収益が悪化しようが、月々の経費や借り入れ分の返済は必ず発生します。ますます、苦しくなります。
④まで来ると、もはや八方ふさがりの状態です。お気の毒ですが、閉店せざるを得ないでしょう。
結果は・・・「お店と仕事を失い、借金だけが残る」・・・これじゃあんまりですよね。

 計画はあくまで実現させるために立てるものです。しかし、予測というものは実際現在やってもいない事を「こうなるはず」だと仮定して行うものですから根拠を見いだすのが難しい側面もあります。なので度々の見直しと客観性が必要なのです。様々な情報やデータを準備し、照らし合わせながら、「この計画であれば十分実現できる」と言えるものを作らなければいけません。
かつ、その計画内容は、

「お店の基本とサブのコンセプト」に沿っている事。これが重要です。

大きなお金が動く計画です。悲観的では前に進みませんし、変に楽観的では落とし穴に落ちかねません。あくまで冷静に客観的に数字を組み立てていくのが良いでしょう。